ウェブ進化論

本の感想と言うか、思ってることをとりとめもなく書いてみました。

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最近思う大事なことは、一人では生きられないということだったりする。
ふつうに生活を送るだけにしても、ネットの世界で活動するにしても、仕事するにしても。
人と人との繋がりが自分を生かしているのだなと感じる。

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昔のネット世界では、今みたいに簡単に繋がる仕組みというものがあまりなかったけど、今はHTMLとかネットの仕組みなんてぜんぜん知らなくても自分のWebサイトを持てるし、RSSで記事の「購読」ができるし、トラックバックで繋がれるし、気になった記事は”Web上に”ブックマークできるし、検索できる。それがこの10年での「進化」なのだなあと思った。これって別に急激にどーんって進化したわけでは決してなくて、じわじわと今みたいな形になってきたと思う。というわけなので、この流れはまだ止まらないし、この先どうなるのかすごく楽しみだし、できればそこに自分が貢献できたらすごくうれしいと思っている。

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これはインターネットの世界の話だけれど、一方で企業システム?って言えばいいのかな。SIerの仕事ってのはこの世界とは隔絶していると思う。企業はお金を稼がなくちゃいけないから、「なにかおもしろいもの」よりは「面白くもないけどやればお金をもらえる仕事」の方が優先されている(気がする)。たとえばこの案件に月一人を100%コミットで100万とか安定したお金がもらえるわけだよ。企業が存続していくためにはこーいう安定した収入が必要なのはわかる。でも、その形で会社が大きくなっていくとどうやってもそこから抜け出せなくなっていくのではないか?ということを最近強く思う。「つまんないサイトだけどこれつくって300万」で、リリース後はサーバー保守費を月30万いただきます。これを繰り返してテキトーなつまんねーソフトウェアを量産して保守費でがっぽがっぽもうけて、みたいことをしていても世の中はよくなっていかない。でも企業は大きくなっていく。大きくなっていくけれど、なんかそれって没個性というか、つまんないとおもう。せっかく人が集まってるんだから、みんなで”自分の会社としての”ソフトウェアを作りたいなと思う。でも会社は違う方向で既に大きくなっているから、その収入や利益率を保ちながらもつまんない仕事から足を洗って自分たちのソフトウェアやサービスを作ろう!みたいなことはできないでしょう。とにかく納期までにはこの仕事を終わらせなきゃいけないし、それができなかったらお金はもらえませんし。でも自分たちの会社のために自分たちでソフトウェアを作っているときは誰もお金をくれませんし、サービスインしても安定収入が得られる保証なんてどこにもありませんし。すごーく、難しいのかなーなんて思っています。オレは世間知らずな大人だけれど、お金を稼がないと企業が潰れてしまうってことくらいは知っています。そして、インターネットで稼ぐためにはロングテール重要!でそこからうまくお金を徴収するための低コストな仕組みが必要で、それがこの先もみんなの試行錯誤によって追求されていって、たくさんの企業ができたり潰れたりしってこの市場も今よりももっと大きくなって、そして何よりも面白い技術がでてきて、不特定多数無限大の人の力が今よりもっと発揮されるような世界になってくのかな。ネット業界なんてまだちっぽけな業界でその中だけで生きていく必要が必ずしもないということは時々考えているのだけれど、できることなら、このまま、こんな風に面白いことが次々に起こっていくこの業界で飯を食っていけたらいいなと思っています。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

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