頭がいい人、悪い人の話し方

「頭がいい」というのに反応してしまい、読んでみました。
それに確か、少し前のブックランキングで上位にランクインしていた気がしたので。
この本の内容を一言で言うと「愚かな人カタログ」ということになります。
この本の趣旨は、愚かな人の話し方を反面教師として頭のいい人の話し方を身につけようというもの。
しかし、完璧に失敗している気がする。内容は単に著者の愚痴を並べているだけ、という風に感じた。申し訳ないけれど、読む価値なしと断定させていただきます。別にこの本に書かれている用例に対して、「いや、そういう人は愚かじゃないよ」というつもりは全然ない。見出しだけ見れば、「あー、まあそうだよね」くらいは言える。たとえばこんな感じ。

  • ケチばかりつける
  • 相手のが関心のないことを延々と話す
  • 人の話を聞かない

まあ、そうだよね。ただ、話の広げ方がおかしい。

  1. こういう人がいます
  2. このくらいのレベルならまだいい
  3. でも、このような人はこれこれこうで、こうなので、ここまで行くと愚かです
  4. このような人にはこう対処しましょう。でも、場合によっては諦めましょう(放っておきましょう)

こういう話を延々と聞かされる。勘弁してほしい。カタログなのでしょうがないのかもしれないけれど、話の内容が浅い。で、「このような人はこうです」とか決めつけないでほしい。そうじゃない人の方が多いだろ。また、「こういう愚かな人が恋人だったら別れることです」とか簡単に言わないでほしい。あなたにその(どこかに存在すると思われる)恋人たちの何がわかるというのか。
こんなことを言い始めたらキリがないのかもしれないけれど、みんなこの本に挙げられているような面は持っているし、たぶん自分でもわかっている人の方が多いだろうし、直したいとは思っているだろうし、また、逆にその愚かだと言われている面がその人の魅力になっている部分だってあるかもしれない。
あと最後に、この内容をもっと面白おかしくしてジョークにしてしまうのならアリかもしれない。というか、読んでいる途中でこの本はジョーク本なのかと疑ってしまった。
だいたいこんなことを考えながらこの本を読みました。
(というか実は残り50ページくらい残して読むのをやめました。すみません。)

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追記:
どうやらこの本は2005年に220万部も発行されているらしいです。これって一位なのかな?
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20051221bk07.htm
一方、ネットではどうかというと、アマゾンで14位、楽天ブックスで6位となっています。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/feature/-/595623/ref%3Dbr%5Fsbx%5F1/503-3011901-9921548
楽天ブックス:本 2005ベストヒット/ オンライン書店

頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)

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